レビュー:スリーカード・ルーティンズ
どこかから「ようやく買ったのかよ…」という声が聞こえてきそうです。
今回もまたまたスクリプト・マヌーヴァのお正月セールで買ったDVDです。
『スリーカード・ルーティンズ』
タイトルの通り、カードマジックのルーティンが3つ紹介されている、ASI WIND(アジ・ウインド) のレクチャー
3つだけとは言え、収録時間は1時間37分と結構なボリュームがあります。どれも素晴らしいカードマジックです。
実はA.A.C.A.A.N以外の2つは海外在住時にどっかで見たことがあったので、今回はこのアジ・ウインド版ACAANが目的で買いました。大まかなやり方は予想していたので、答え合わせという理由もあります。
3つ中2つがトライアンフ風の現象で、うち2つをやるには、ファロー・シャッフルが必要になります。
トライアンフ&トライアンフ・アゲイン
ジョン・バノンの「プレイ・ストレート・イット」の改案。
(『ジョン・バノン カードマジック Dear Mr.Fantasy』に解説あったっけな?)
ジョン・バノンの手順は前田知洋さんがやっていたような気がしなくもありませんが、うろ覚えです。
観客の選んだカードが1枚だけひっくり返って出て来る、というのではなく、観客が選んだ同スートのカードが表向きになって出て来て、更にもう一回現象が起きるというものです。
技術的なハードルはあまり高くありませんが、本人は慣れているのでスムーズにやれているだけで、あの方法は意外と大変な気もしています。少し工夫すればザロー等他の慣れている方法でも代用はできそうです。
A.A.C.A.A.N
ASI'S ANY CARD AT ANY NUMBERの略だそうです。
私もほぼ同様の原理のACAAN(エニエニとも言う)をやっていましたが、アジ・ウインド版はより洗練されていました。その発想(工夫)はなかったです…/(^o^)\
私の場合はエスティメーション等が必要でかなりの力技感がありますが、これはより確実な方法がとられています。そのための工夫で、まさかアレをするとは…
こちらは、技術的なハードルはあまり高くありません。ただ、周りでこれをやっているよ!って話もほぼ聞かないので、技術以外のハードルが結構高いということです。
逆に、それが出来る人はみんな似たようなルーティンを考えているのではないかと思います。
もう少し練習したら、私もこっちのやり方にシフトしたいところです。
元々、実験的にやるサイコロジカル・フォースのアウトとしてACAANをやっていましたし、より楽な方法があるならそれに越したことはありません。
サトルティとして、ルーク・ジャーメイのアイディアを入れたら、よりフェアさが演出できそうです。
ダブル・エクスポージャー
トライアンフ現象の一つで、観客のカメラで撮影すると、写真の中で選ばれたカードだけが表を向いているというもの。
アイディアは非常に面白い、というか、ユニーク。
私はトライアンフ自体をあまり好んでやりませんが、これはシチュエーションによってはやるかもしれないレベルです。それくらいユニークですし、相手のスマホに画像が残るってのも大きなポイントです。
技術的な要求レベルは、ファロー・シャッフルと基本的なカード・フラリッシュが出来る人であれば問題ないかと。
2通りの見せ方があって、片方はもう少し高い水準の技術が要求されますが、そちらは現象が2回起こることになるので、人によっては不必要だと感じるかも知れません。
割りと強力な現象なので、2回目の現象は少し弱いか、蛇足と言う感じが私はしました。
総評:トライアンフとエニエニ!
今回も雑ですね(゚∀゚)
レギュラーデックで出来るため、即興性が高いのが良い所です。悪いところは、エニエニのハードルが高いこと。強いてあげるならファローシャッフル苦手な人は少しだけシンドいかもしれません。
デメリットは練習で完全に打ち消せるので、かなり優秀なルーティンです。
取り敢えず何かやって?と言う要求に応えることが出来ますし、ちゃんとセットアップされた環境にも対応できます。
ただ、エニエニに関しては、ここで紹介されたモノ以外も含め、他のルーティンとの共存が少しだけ難しいと感じています。
ハンドリング的にはエンディングというよりはオープニング向きなのですが、オープニングでやるには少し現象が強すぎるかなと。この辺も工夫次第ではエンディングに持ってこれなくもありませんし、本気でやろうと思う人はきっと何かしらの手段を考えると思うので、大した問題では無いのかもしれません。
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