レビュー:Which Hand? Overlooked by Arthur

ウィッチハンド系の"V2"以外で最近買ったものです。

タイトルに"Which Hand?"とクエッションマークがついているように、厳密にはウィッチハンド現象ではありません。どちからというとメインは予言現象になります。

理論パズルでもなければ観察による推測でもなく、サイコロジカルフォースを使うものでもありません。非常に確実性の高い方法が使われています。手順さえ間違わなければ100%成功するタイプです。

Overlooked by Arthur

最初の"Which Hand?"はいりませんね!(゚∀゚)

現象

  1. 紙片を相手に渡し、左右どちらかの手に握らせる。
  2. 演者が紙片の入っている方の手を言い当て、数回繰り返す。
  3. 最後に相手の握った手が全て予言されている紙を取り出す。(例:左左右右)

予言現象を成立させるために、ウィッチハンドの形式が取られているってのが正確な表現だと思います。

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余談

唯一使われるテクニックが比較的最近見たもので、「これ使うの難しいなぁ…」と考えたものだったのが非常に面白かったです(眉村神也氏のメンタリズム・ラボで、同技法の別現象がデモンストレーションで行われていました…)

個人的に、色んな意味で「渋い」技法だと思っていたわけですが、この現象ではウィッチハンドという形式を取ることで、違和感なく組み込まれています。むしろ、このテクニックを成立させるためだけに、この現象が出来たのではないかと思うくらいです。

後は…デメリットには書いてませんが、日本人が相手だと成立しない可能性があるのが少し気になるところです。特に女性が相手だと別の要因で問題が起こる可能性があります。どちらも手順に少しの工夫を加えることで解決できるので、そこまでのデメリットではありませんが、その状況は常に想定した方が良いかも知れません。

総評

全体的に見れば非常に賢い方法だと思います。

繰り返しになりますが、ウィッチハンドという形を取ることで某技法が自然に行えるようになりますし、予言もある種のタイム・ミスディレクション的な要素として作用するので、パッケージとしての完成度は高いです。

何より、この手の現象をノーギミックでかなり気楽にやれるのは非常に良いです。

ちなみに、付属するPDFによると、V2のマノス・カルタキスとColin Macleodも同じ原理を使ったバリエーション(未発表)があるそうで、そのうちどこかで発表されるかも知れません。

マノス・カルタキス (著), 宗像寿祥 (翻訳)

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